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クラスで同じみの
自己紹介が終わると
さっそく授業がある
みたいだ。
次の授業は国語だったので
私はせっせっと教材を出して
授業が始まるのを待っていた。
ガラッ
教室のドアがあく音がして、
慌てて隣の子と喋るのを
止めて教室に入ってきた
男の先生に目をやる。
その先生は静かに
ドアを閉め、内股ぎみで
黒板の前まで歩いてくる。
ミシ…ミシ…
教団は先生の体重が
かかるたび、悲鳴に
似た音をあげていた。
教団に立った男は
両手を教卓について
聞き慣れない関西弁で
自身の自己紹介を始めた。
えっ~
僕は和田 龍二って言います。
カツカツとチョークで
自分の名前を書きながら、
少し背が低く、ぽっちゃり
体型の和田先生が続ける。
黒板に書かれた字は
今までに見た字より
上手く読みやすかった。
今年1年、B組の国語の
担当になりました。
あと、C組の主任やから
皆気軽に声かけてなぁ。
教室のカーテンごしに
差し入こむ柔らかな春の
光を浴びた、先生の肌は
私より白く輝いている。
うっわ、
この先生韓国人や!!
これが先生への
第一印象だった。
咲はそれが正しかった
ことを中2で知ることになる。
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