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先月の経費が着実に生徒会室に集まってきているであろう中、来週の地獄の日々に備えて小休止中
のはずが、
ため息しか出てこない。
ようやく訪れた昼休みに狭霧先輩から着信。
何かと思い慌てて出ると、
『今すぐ2‐Aに来い』
と、一方的に告げて電話は終了。
「利津も大変だね。」
苦笑する灯嘉と2人で狭霧先輩の教室へ行くことになった。
灯嘉は何やら俺が心配らしい。
どうしてあの馬鹿も一緒にいるんだ?
意味がわからない。
こっちに向かいながら溢れんばかりの笑顔を見せて、腕が吹っ飛んで行くのではないかというくらいに俺らにむけて手を振っている。
「用件はなんですか?」
「もう少し可愛い反応してくれてもいいのに。」
「利津は会長さんに用があって来たわけじゃないから、黙っててくれる?」
こんなとこで喧嘩するのはやめてよ。
「いいから、おまえたちは黙っていろ。」
狭霧先輩の一喝で灯嘉と馬鹿はすぐさま静かになった。
おまえら、狭霧先輩の言うことはよく聞くんだな。
大人しくなった2人を横目に、狭霧先輩はA4サイズの用紙を2枚俺に渡した。
よく見ると名前が上からずらりと書いてある。
ふと、灯嘉と目が合い意味のわからない俺たちは互いに首を傾げて先輩を見ると、何やらとても不機嫌そう。
「これはなんですか?」
「まだ未提出の馬鹿共だ。」
なるほど。
要するに、この名前の人たちに1人づつ回って提出するように言ってこいってことか。
不意に教室内に視線を向けた。
狭霧先輩に呼び出されたから来たという理由もあったんだけど…愁兄、今日はいないんだ。折角会えると思ったのに。
そのかわりにこの馬鹿に会っても意味がない。
「利津もいいように使われてるね。」
後ろから声がして突然、頭を撫でられ振り向けば京ちゃんと愁兄。
「あんまり利津を扱き使わないでよ。」
優しく俺の頭を撫でてくれる京ちゃんの手がくすぐったくて思わず顔が綻ぶ。
けれど、俺の気持ちに反してまた愁兄の顔が歪む。
どうしてそんなに苦しそう表情をしているのか、今の俺には全然理解できなかった。
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