歪曲~帝と義春~

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 気がつけば、倉庫内が熱気に満たされ、暑い。  それくらい俺達が激しかったってことか。  そろそろ、決めなきゃかな。  撃ち合いをしては距離を取り、また撃ち合いをしては距離を取る。  その繰り返しをしていた。  隙は以前としてない……なんてことはない。  疲れがきているから、動きにキレが無くなっていた。  そこに付け入るしかない。  勝ちという光がずっと見えなかったが、ここまで、もがいて、もがいて、苦しんで、やっと見つけた光。  佐藤帝、これをものにできるか?  できるんじゃない。  やるんじゃない。  ものにするんだよ!
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