歪曲~帝と義春~

53/70
前へ
/304ページ
次へ
 何が、俺についてきたことを後悔させてやらねぇだ。  死んだ仲間は後悔する所か恨んでるだろうな。  こんな糞野郎についてこなきゃ良かったって……。 「さぁ、跪けよ!」  涙を流しながら、憎悪の瞳を向け、殺気を放ちながら跪く。  ただの八つ当たりだ。  こうなったのは全部自分のせいだ。  これが終わったら俺は死のう。  俺は社会から見て外れた人間だ。  それなのについてきてくれた仲間を守れなかった。  もう、こいつらを引っ張っていく資格なんてありゃしない。  ほんと、ダメな奴だ。  ただ、今は義春の言いなりになろうじゃないか。  じゃなきゃ、まだ生きている二人も失うことになるかもしれない。
/304ページ

最初のコメントを投稿しよう!

344人が本棚に入れています
本棚に追加