歪曲~帝と義春~

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「次にしてほしいことはなんだよ?」  跪きながら問う。 「素直でよろしい。そーだなぁ。何がいいかなぁ?」  糞野郎め。  わざとらしい口調がむかつく。  腐りきってる。 「土下座しろよ」  チッ。  絶対に言うと思った。 「ふざけるな! 帝にそんなことさせるな!」  仲間が庇ってくれる。  嬉しいけど…… 「お前らは黙ってろ! 仲間の命と俺のプライド。どっちが重いかなんて、天秤にかけるのすらおかしいだろうが!」  怒鳴り散らした。  こいつらの前で土下座する日がきたか。  辛いな。 「土下座しながらよォ。義春様、逆らって申し訳ありませんでした。あなたが一番強いです。って言えよ」  餓鬼が!  でも、それでいいならやってやるよ。
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