がんばれサンタ!

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ぐずぐずしてられない! もうすぐ夜が明ける。 サンタは半ば自棄になって、トナカイの首にぶら下がった鈴を外した。 「ごめんよジャック」 帰ったら新しい鈴を造ってあげるよ。 ジャックはサンタを慰めるように大きな角を振り回した。 危ないってば… そのジャックナイフではなくジャック鈴を、静かにリオン君の枕元にに置いた。 シーナちゃんにはサンタのトレードマークである三角の帽子を置いた。 少し淋しくなっているサンタの頭皮に帽子の役割は大きかった。 帽子のかわりには、家から持ってきた汗ふきタオルを巻き 怪しいおじさんになりながらも、 二人に祝福のキスをして、彼らの家を後にした 「なぁジャック…今年もなんとか乗り切ったなぁ」 「それにしてもジャック、お前の鼻はいつ見てもテカテカ赤くて綺麗だぞ(笑)」
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