4人が本棚に入れています
本棚に追加
踊り場のターンをし、最後の手すりを滑降する。
最後の手すりの端ではブレーキングはせずに大きく跳躍し、空中で上履きを脱ぎ靴下になる。
そのまま一階廊下に着地、勢いを殺さず、そのままの速度でスケーティング。
摩擦により靴下が悲鳴を上げるが、ここは耐えてもらうしかないんだ!
下駄箱までもってくれ!
シュゥウウウウウ!!!
ブオオォォオオオオオン!
お互いのマシン達の最後の咆哮を上げ、そして。
結局最後の昇降口と下駄箱とをつなぐストレートで差を詰められ、下駄箱に到着したのは同時だった。
その瞬間に靴下は破れ、強烈な摩擦に激痛を覚えた俺は体勢を崩し転倒、玄関へとぶっ飛び、田中は下駄箱に机で激突し、爆発した。
その日はお互いの肩を支えあって帰る事になった。
無駄な事をした一日だと思った。
最初のコメントを投稿しよう!