90人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「…砂糖は、確かふたつだよな…?」
「はい」
砂糖をふたつ入れてスプーンでかき混ぜると、それを古泉の前に置く。
「……」
「……」
古泉はそれを飲もうとはせず、じっと俺を見つめている。
俺はと言うと、その視線に耐えきれず、下を向いて(正座してる)手を握りしめていた。
『いつからそこに…』
『メールしてからです』
今は冬に近い時期。
何気なく触れた古泉の手があまりにも冷たかったので、慌てて家に入れたのだが…
「(さっきから視線が痛いんですけどっ…!)」
家に入ってから(入る前からかも知れないが)ずっと俺を見続けているのだ。
見ていても何も出ないのに。
「…何で」
ふと、古泉が口を開く。
最初のコメントを投稿しよう!