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「すみません、今日はちょっと無理なんです…また今度にしてもらえますか?…はい…はい…すみません、ありがとうございます」
適当な相づちや言い訳を言い、相手からの電話を切ると、俺は携帯を握ったままベッドに寝転がって、ため息を付いた。
今日はゆっくりしたい気分だった。
「はぁ…」
…さっきの電話の相手は、俺より10歳以上も年上の、大人の男性からだ。
何故そんな人から電話が来るのか…
「メール…」
一通メールが届き、少しゆっくりとした動きで携帯を開く。
『初めまして』
これも知らない人である。
だが、知らない人からメールが届くのも、さっきのように電話が来るのも仕方がない。
俺は、順位制の出会い系サイトに会員として登録し、身体を売っているのだから。
所謂、売春。
何故身体を売っているのか。それは…
「古泉…」
自分の恋心を、紛らわせるためである。
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