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「…!?」
発信元をみた俺は、驚きすぎて後ろの壁に頭をぶつけた。
『今から逢えませんか?』
古泉だ。
久々のメールに、嬉しくなる反面、自分のしている行動に、胸がズキリと痛む。
「届いた時間は…」
今から5分前だ。
どうする…?
行くか?
いや、やめておくか…?
…やめておこう。
「…ごめん、古泉…」
“悪い、宿題が終わらないんだ、また都合が合うときに”
確かに、今回のように深夜に2人で遊ぶことは、古泉から恋バナを聞く前はよくやっていたが…
「これ以上、お前を好きになっちゃいけないんだ」
だって、お前には、とても大好きな人がいるんだから。
「…ちょっと、外の空気に当たってこようかな」
胸が痛みだし、俺は気分を変えるために、深夜の散歩に出ることにした。
パジャマから普通の私服に着替えて、携帯と家の鍵を持って部屋を出る。
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