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今は高1だけど、いまだにトラウマはぬぐえない。
ぬぐえてないから、反抗している。
でもちょっと後悔してきた。
だってめんどくさいんだもん。
しまったな。しかし、帰ったら負けなような気がする。だから、今更引き返せるか。
そうはいったものの、このまま登っても意味がないのではないか。いや、登ること自体に意味がある。そう考えなきゃ、やってられるか。
もう登りだして30分はたつ。なのに、いまだに景色は変わらない。
オレ、運動とか得意なほうじゃないから、もう疲れた。
今更だけど意味ねぇんじゃね。
と、ほぼあきらめかけで登っていると、上の方から光が差し込んできた。
その光に向かって最後の体力を振り絞って走った。
そこは広場のように広く平らで、草もさほど茂ってなかった。
その真ん中には、小さなライトアップされたクリスマスツリーがあり、その横に一人の男がいた。
不思議な光景に身動きができなかった。
いや、ただ小さいけどそれでもこの暗闇の中、眩しい光を放つクリスマスツリーにみとれていたのかもしれない。
上手く言葉にできないけど、その光でクリスマスの本質を知れたような気がした。
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