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「…智恵美…置いてくから。」
1分程してから宇野が言った。
「だからさ…何で君はそんなに
ズバズバと人が傷付く事を
言うの!?」
智恵美が勢い良く起き上がって
宇野に言った。
「お前に言われたくない。」
宇野がサラリと言い捨てた。
「ですよね~。」
「じゃあ、言うなよ。
お前面倒臭い。」
「うん。
うちもそう思うよ。
うち面倒臭い子だから。」
「自覚してんなら治せよ。」
「治し方が分からないから
今がこうなんだよ。」
「あー…マジウゼェ…。」
「だろうね~。」
等と言い合う智恵美と宇野
であったが、男子達はその光景を
みて呆然とするだけだった。
「いや、つかさ…
誰かツッコめよ!!
うちと千明なんだから
誰かが止めないとうちら
ずっと言い合ってるからね!?
普通にツッコもうよ…💧」
智恵美が呆れた様子で言った。
「ツッコませるくらいなら
やるなよ……。」
藤代がボソッと呟いた。
「その通りデスネ…💧
あー疲れた~💧」
智恵美が机に寄り掛かって
だるそうに言った。
「つーか、お前のせいで話
進まないんだけど💧」
宇野が少々智恵美を睨み言った。
「わーったよ💧
マジメにやりますよ💧
…んじゃ、今から1人1枚紙を
渡すから、そこに唯チャン宛てに
手紙を書いて。
そっから纏めるから。」
智恵美がさっきとは違って
至極真面目な顔で全員に
ルーズリーフを配り始めた。
「智恵美が…真面目になった…」
宇野が思わず呟いた。
他の4人も驚いている様だ。
「うちがマジメになっちゃ
いけませんか?」
智恵美はそう言いながら
帰り支度を始めていた。
「…そういう事じゃないけど…」
「んじゃ、唯チャン宛ての手紙は
明日の放課後提出で。
うち、バイトだから帰るね。
でわでわ、サヨーナラー!」
智恵美はそう言うと自分の鞄を
持って足早に教室を出ていった。
残された5人は智恵美の配った
紙を呆然と見ていた。
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