第1記「隠ぺいの真実」

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寿繁は家にいた、一枚の文があることに気付く、「何だこれは……。」開くと四行だけ言葉が書かれていた“拝啓 今朝、貴方の叔父に当たる寿嵩様は本城にて行方不明となりましたので至急お越し下さい  池藤輝孝” 勝平は目を疑った、「叔父上が?…何故……。」一先ず本城へ急ぐ、馬で六十分ようやく着いた、廊下を走り、襖を開ける、すると両方に勝平家に長年仕かえた武将らが座って、一斉に寿繁を見ていた、一人の重臣が立ち上がり、口を開いた、「やっと参られたか、寿繁殿。」「これは一体何事だ?」「文を読まれませんでしたか?たしか届けたはずですが…。」「読んだとも、叔父上は何処に行ったのだ!」寿繁は叫んだ、一瞬沈黙が辺りを包む、「ご安心下さい、今、身を投して探しています、寿繁殿には殿が見つかるまで、代理をしてもらいたいと思います。」「代理だと?」寿繁は不愉快に感じたが、仕方なく引き受けたのだった。
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