第2記「偉人の企み」

2/4

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「あいつら、上手くいっとるかのぅ……まあ、大丈夫だろうと思うがのぅ。」一人の農民が城を見つめていた、「何やっとるだぁ、早く引き上げるっぺよ。」「はいはいー。」その頃、城内では、「大変だ、奥方様達が若に会いに来るらしい。」「それはまことか、早速知らせなければ。」「他の重臣達にも知らせよう。」早朝から賑やかだった、「若ー!ゆっくり寝ている暇は無いですぞー!」寿繁は眠たそうに目を擦った、「何だ、騒々しいな……。」その時、襖が勢い良く開いた、「若ぁ!起きてらっしゃったなら返事ぐらいなさればいいのに。」「今日は祭りか何かあるのか?」「祭りどころの騒ぎではありません、奥方様達が若に会いに来るのです!」「奥方?叔父上の?」「左様です。」「なぜそれが大変なんだ?」「とりあえず着替えて下さい、話しはその後です。」急いで下さいと催促された寿繁は訳の解らないまま着替えを完了した、急いで座布団に座ると、これまでにない緊張感が感じ取れた、「言葉よりも実際に体感した方が解るかも知れません。」ここまで重臣達が怯える理由とは、一体……。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加