第2記「偉人の企み」

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ある日、寿繁は重臣達とたわいのない話をしていた、「そういえば佐文条はどこに行ったのだ?」「さあ…朝から見てませんが…。」「大変じゃあーーー!」城内から雄叫びともとれる声が聞こえた、襖が荒々しく開いた、「佐文条!どこに行ったのだ?」「はあっ、はあっ……あっ…蒼井殿が……本城にて生け捕られたっ……。」「何ぃ?蒼井殿が!?」重臣達が総立ちした、寿繁も立った、「蒼井が敗れた……?」寿繁は面識は無いものの、言わずと知れた名将と聞いていた、「相手は誰だ!」「我々と敵対関係にある萩谷だ…間違いない。」「荻谷か……そいつは手ごわいな、若、どうしますか?」「叔父上の戦友だ、助けに行こう。」「解りました、早速準備致します。」「久々の戦じゃあ!腕が鳴るのう。」「もしかしたら、若は戦は初めてですか?」池藤が察した様に聞いてきた、表情で分かるのか…、「な……何を言っとるか、ちゃんと学んできたわ。」「……要するに戦に出るのが初めてなんですね?」「うっ…………その通りだ。」すっかり呆れられてしまった寿繁、うまく軍を指揮できるのか?
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