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『もぉ~いいかい?』
『……………………。』
『……?…お母さん?』
幼い頃の記憶が、鮮明に思い出してゆく…
夢
あぁ あの時の…
お母さん 今 何処にいるの?
ジリリリリリリリリリリリリリ
「……う…ん…。」
リリリリリリリリリリリリリリリ
「ん~…もぉ、煩いなぁ…。」
目覚ましの音でようやく目覚めた斉澤 由美はショボショボした目を擦りながら目覚ましに目を向けると、奇怪な声を上げて布団から飛び起きた。
「あぁぁあぁ!!やっちゃったぁ~…完璧、寝坊だよぉ…。」
焼け過ぎて赤くなった髪を二つに縛り、着ていたパジャマを脱ぐと急いで昨日、用意しておいた私服に着替えた。
「はぁぁぁ、何だか大人数とは言え、てっちんと出かけるなんて、初めてだから…緊張するよぅ…。」
てっちんとは高村 鉄、事。由美の密かな想い人。
心臓に手を当て今日のシュミレーションをしていると、さらに十分経過していて、階段を転げ落ちるかの様に急いで下り、靴を履き、目的の場所までダッシュで走った。
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