Battle 2

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泣きそうなクリス。 私は唇を噛んだ。 どうして……。 どうして、この人は言葉を飲み込むの? どうして、普通の人と同じ事をこんなに否定するの? わからない。 私には わからない 私はクリスの顔を真剣な顔で見た。 「絶対なんて、あるわけない」 「え?」 「恋に絶対なんて、あるわけない」 「お前……」 「絶対があるなら、私だって絶対いい恋してたはず。だけど私、今までいい恋なんてしてきた事ないよ?」 「お前と俺とは違うだろ」 「違わない!!」 驚いた顔で私を見るクリス。 私は悔しくなってクリスに詰め寄った。 「違わないよ!!住む世界が違っていても、恋をしてしまう事に関しては、お金持ちであろうと、一般庶民であろうと関係ないよ!! 好きになっちゃうのは仕方ない事なんだよ!!」 クリスが俯く。 私はクリスの顔を両手で掴んで上げさせた。 「顔上げろ!!目をそむけんな!!あんた男でしょ!? 好きなら好きって、ちゃんと言いなよ!!兄貴の婚約者候補だからって何!?まだ候補じゃん!! それなのにいつまでもウジウジして…… そんなの、クリスの気持ちが可哀相だよ!!」 .
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