Battle 3

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「私、ロイ王子にとって退屈な存在なんじゃないですか?」 「え?」 目を瞬かせるロイ王子。 ここで負けるな私。 この落ち着かない空間からの脱出を試みるんだ私。 だいたい、私にロイ王子とのデート権なんかいらないって。 ロイ王子の婚約者なんかなるつもりないんだから。 庶民の私とロイ王子が婚約者って、どんだけおこがましいんだ。 ジッとロイ王子を見つめていると、ロイ王子が吹き出した。 え? 「アハハ!!いや、ごめんね桜さん」 「ロイ王子?」 「そうだ、桜さんはそういう人だ」 「え?」 「お金も、地位も名誉も、いらないんだもんね」 ニッコリ笑うロイ王子。 どうして、知ってるの? 私が、そんなものに興味ない事……。 私は目を見開いてロイ王子を見た。 「こんな時間、桜さんにとっては不要な時間だよね」 「いえ……」 「でも、桜さんに一緒に居てほしいんだ」 「え?」 そう言うとロイ王子が空を仰いだ。 「こんなゆっくりした時間、最近なかったから……」 空を仰ぐロイ王子の横顔は、綺麗で、そして、少し悲しそうに見えた。 .
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