第一章

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誇張過ぎる表現は置いといて、とにかく僕は家から片道約15分の位置にあるコンビニの行きの時間とコンビニ内の捜索時間約10分、合計で30分くらいの時間を徒労に費やした。 そして店の自動ドアを通って外へと酸素を求めるべくというわけではなく、帰宅すべく出た。 あまり長時間家を空けると母さんが心配する。 コンビニの駐車場から歩道へと移動した直後、先程の奇妙な挨拶を奇抜な少女にされた、というわけだ。 奇妙と奇抜、どちらを優先して描写すべきか迷うところだが、ここは先々のことを考えて奇抜を優先する。 奇抜な少女。 どこがどう奇抜なんだって訊かれたら髪と服だ。 顔や雰囲気は幼さと幼稚さとあどけなさを足して三で割った後に大人っぽさを引いたような感じだが、精巧な作りで下手なアイドルよりも整っている。 さて、本命の髪だが、腰くらいまで伸ばしているその髪は、水玉模様だった。 白を下地に黒の水玉がある。 黒は見事な真円を描き、白の髪を部分的に点々と黒塗りしたのか、逆に黒の髪を穴あきな感じに全体を白染めしたのか。 ちょっと判断は難しいな。  
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