桜色の微睡み

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  「副長っ!!」 「何だ」 「…………副長が仕事してないなんて」 障子を壊す勢いで駆け込んできた奴は、休憩中の俺に向かって失礼極まりない発言をする。 「あのなぁ、蒼妃。 いくら俺でも休憩せずにいつまでも筆を握ってられるかってんだ」 「ようやく仕事の鬼も自分が人間だと思い出しましたか」 来たときとは対照的に、ほとんど音を立てず障子を閉めた蒼妃の隣には湯飲みと茶菓子があった。 子どもの成長を喜ぶ親のような笑みで俺にそれを差し出すのは一体どういう心境なのか。 「それで? 俺の部屋の障子をぶち壊しかけてまで何の用だ?」  
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