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音楽準備室2
つばき「ちょっと待って!
どこに行くんだよ。」
高坂に手を引かれる。
高坂「決まってんじゃん。軽音部の部室」
つばき「あ~部室かぁ~………」
「って…。」
「えぇ~!?」
さらにぐいぐいと手を引き連れて行こうとする。
つばき「ちょっちょっ!待ってっ!」
高坂「大丈夫だって~」
そう言うと、いつの間にか、部室の前に連れられて来てしまった。
つばき「音楽室……」
(ハァー…)
音楽室の前で
ため息をつく…
高坂「何ぼさっとしてんのっ?」
「早く!こっちだってば、こっち!」
手招きをする。
つばき「えっ!?音楽室じゃないの?」
高坂「あのね…うちの軽音部ってけっこう下に見られてんのよ、だからこっち」
高坂の指差す方を見上げる…。
つばき「音楽準備室2…… 」
つばき「準備室じゃん!?」
高坂「そうそうここが、軽音部部室だから!」
そう言って、部室の扉を開ける。
(ガララー)扉を開ける音
と同時に、高坂に抱き着く人影。
?女子「あ、愛先輩来たっ~!?。」
ちょっと驚いた。
でも、いきなり抱き着くことに驚いた訳じゃなくて、高坂の、きゃっきゃっと笑った。
笑顔に、なんか驚いた。
出会った時は、「愛」が足りないとか、論じていて異様なオーラの高坂が、きゃっきゃっと、無邪気に、笑う姿が、なんか意外で、強がってるけど、普通の女の子って所に、少しほっとした。
?女子「アレ? こちらの方は?」
高坂「あぁー紹介するねっ。こちらの方は…」
「つばき。綾部つばき。 なんか、軽音部にどうしても入りたいんだって」
つばき「そうそう、軽音部に…」
「てっ! おいっ!?」
?女子「そうなんですかぁ~。」
両手を合わせて、疑いの無い純粋な目で、こちらをニコッと見る。
?女子………。
?女子「あ、申し遅れましたぁ~私、軽音部で
キーボードとお茶係やっています、一年の白川ひな、って言います。」
つばき「よ、よろしく…。」
ひな「はいっ。よろしくお願いしますっ先輩。」
ぺこりと頭を軽く下げる。
つばき(先輩~。なんていい響きなんだぁ~それに、なんか小さくてかわいらしい。そして、なんて純粋な子なんだ~)
(あいつとは大違いだな…)
と高坂の方をちらっとみる。
高坂「なに…」
つばき「あぁいや別に…焦っ」
高坂「ひなちゃん、みんなは?…」
ひな「みなさん今日はまだ見えてないようですが…」
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