アニー

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僕が家に帰ると、ひつじちゃんはもう家にいた。 「ただいま」 「おかえり」 ひつじちゃんはぐったりとからだを放り出して言った。 「つかれてるの」 「うん」 ひつじちゃんはぴくりとも動かずに答えた。 「これをあげよう」 僕は買ってきたエクレアの箱をつき出した。 ひつじちゃんはむく、と顔をあげるや否や、普段のひつじちゃんからは信じられないような速さで箱をうばってキッチンへ走っていった。
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