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いやだいやだいやだ
死にたくない。
岩肌が徐々に近づいてくる。
走馬灯が走る。
両親に拒絶された記憶。
友人に無視された記憶。
いい思い出のない走馬灯。
「おぉっと」
ガシッ
岩肌にたたきつけられる寸前に
私の足首を幽霊がつかんだ。
「もー人の話ちゃんと聞いてる?」
やれやれ、とした表情の幽霊が浮いていた。
「ぜはっぜはっぜはっ……」
動悸が激しくうたれていた。
喉も叫んだせいか痛い。
落ちそうになったはずみで膝もすりむけたらしく痛い。
「で、どうする?」
笑う幽霊と私は約束した。
「わかった……」
私はまだ痛みを感じ
生きていたかった。
「誰かを殺すから……
助けて!!」
幽霊の口元はより一層ゆがみ
耳元まで避けるほどつりあがった。
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