サヨナラ

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彼女が…、 死んだ。 ユウカと言う いつも笑っていた 中2から、 付き合っていた。 同じ高校に進み、 卒業が迫っていた。 11月、 急に冷え込んだ、 その日、 俺は、彼女を失った。 自殺だった。 理由が、見当たらなかった。 何時も 笑っていたから…。 彼女の親友のイズミが電話口で 管楽器の様な 凄まじい声で叫ぶ 「ユウカが死んじゃった!」 一部始終を見ていた彼女は 言った。 まるで、 そこに地面が、 続いているかの様に、 彼女は、 屋上の、 フェンスの向こうに、 歩みだし、 消えたと。 その前に、 一度振り向いて、 まるで、 駅で別れる時のように 「バイバイ」 と言って。 少し微笑んで…。
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