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「エレイド、ちょっといいか?」
勝島のパリッとした服装は、警視庁の清潔で人気のない会議室に似合うが、全く対をなすエレイドの着崩れたレザーコート姿はやはり、対をなすのだろうと思われた。
まあ…面倒くさがっている自分が悪いのだが…
「先の"事故"について、何かわかったのか?」
おう、と答えながら勝島は疲れた様子でエレイドの隣のソファーに座った。
「お前が見つけたっていう、あのエネルギー炉に直接繋がれたロボットだが、…例の行方不明になった少女の家の物だ。どこからどうやって持ち込まれたのか……皆首を傾げるばかりだよ」
「入ったんじゃないか?」
ぶっきらぼうに言って、座り心地の微妙なソファーに身を埋める。
「入ったって…自分でか?あれは、他の取り柄も知識もないような、ただの家庭用だぞ?」
「…遠距離から持ち主の指示を受け付けられる様に、オンラインに接続しているなら、その遠距離技術を応用して、遠隔操作する。」
唸りながら顎に手を添える勝島。
「うーん……あのポンコツを仲介する形で警察庁のサーバーもやられたわけか。なら……誰がそう手引きしたんだ……?」
「……それは恐らく…」
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