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「…もし仮にあの大工場のセキュリティをくぐって、メイン動力炉に着いてハッキングをしたとする。
ここできになるのは何故そんな事が必要だったのか。何故、犯人は少女を拐っておいて、そのポンコツを未だ手元に置いていたのか?明らかに荷物だろう」
「そのロボットだが、人工知能が搭載されていたな?…一連の行方不明事件も、通り魔も13ゴルボイがやっている事だろ?…人工知能が恐ろしいと解らせる為の行動だとしたら?」
ため息混じりに勝島は額を人差し指でこすった。
「なあ、エレイド。それはやはり飛躍していないか。それでは少女というリスクを負う理由がわからない。」
「……ああ、俺もまだ憶測の域を出ていないからな。そうかもしれない…。少女を人質にしても、アピールもないから余りに目立たなすぎる…隠そうとしているならまだしも…。くそ、どうなってやがる」
勝島が何かを言いかけた時、デバイスの着信音がそれを遮った。
「…俺のだ」
と勝島はポケットからそれを取り出して驚愕した。
「これは!!エレイド、見てくれ!」
エレイドは少し面倒くさそうな重い動きで、勝島のデバイスを覗いた。
何かの動画を再生している。
そこには、なにやら憤慨している見覚えのある顔があった。
「…は無実である!我々13ゴルボイは昨今の誘拐事件や通り魔的犯行等とは無関係である!我々は警察の無能な捜査の被害者であり……」
「ゴルボイ・フライコフ…。何故今になって否定する」
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