高校生、水野圭介。

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あの握手会をきっかけに、俺は彼女のファンになった。 それからの握手会、サイン会は全て欠かさず行っているし、CDはシングルもアルバムも必ず初回限定盤を手に入れている。 彼女が出演する番組はちゃんと録画して、雑誌に載れば出来る限り買うようにしている(所詮高校生、お金には限りがあるのだ)。 しかも俺は、ファンクラブの会員ナンバーが"No.00001"。 それも当然と言えば当然なのだろうか。ファンクラブ登録受付開始時刻の30分前からパソコンの前で待ち構えていたのだから(俺はタイピングは得意な方だ)。 …オタクだって事くらい自覚してるよ。 とにかくそんな訳で、 皐月かおるは俺にとって生活目的の6割…いや7割を占める程の、大きな存在になっていた。
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