プロローグ

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「確かに君から見ればそうだね。だけど君の妹から見ればどうなんだろうね。」 「…どういうことだ?」 俺は神が何を言っているのかわからなかったから聞いてみた。 すると神は俺が考えつきもしなかったとんでもないことを言い出した。 「幼い頃に両親を失い、祖父もいたとはいえ本当に頼れるのは兄だけ。 そんな兄もある時から喧嘩ばかり。 さらに祖父が死んで二人きりになってからは朝帰りも多くなり、一言も会話しない日が普通となった。 そんな毎日を君の妹は何を考えていたんだろうね。 おそらく寂しいとかそんな感情なんじゃないかい?」 …神様が言い終わっても言葉が出てこなかった。 俺もきっと本能的な部分でわかっていただろう。 神様の言葉にすぐに納得してしまった。 それと同時に後悔や悲しみの感情が俺を襲った。
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