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とある貴族の館にて、世間一般から見て誰もがイケメンというような顔立ちが整った男性がある部屋の前を行ったり来たりしていた。
その男を観察してみると赤髪の短髪でその髪の色と同じように瞳も赤く染まっており、どこか焦っているような様子の中にも気品が溢れていた。
それも男が半泣きしていることで台無しなのだが…
そんな主を見かねてか遠巻きに見ていた使用人達の中から初老の男性が出てきた。
「サリス様。少しは落ち着いてください。またマリア様に笑われますよ。」
「うむ、分かっているのだが…どうも落ち着かなくてな。」
「その気持ちはよくわかりますがマリア様を信じてお待ちください。
それに初めて我が子に見せる顔がそんなだらしない顔でよろしいのですか?」
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