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扉を開けて出てきた若いメイドは額に汗をかきながらも主へと大きな声で吉報を伝えた。
「サリス様子供が産まれました!元気な男の子です!!」
メイドのその報告している後ろからは元気な子供の泣き声が聞こえていた。
サリスはそのメイドの報告を聞くやいなや部屋の中へと駆け込んでいった。
「マリア産まれたのか!?」
サリスがマリアのもとへとつくとマリアは子供を抱きながらベッドの上に上体を起こしていた。
「フフッ、あなた焦り過ぎですよ。メイドさんから報告は聞いたのでしょう?」
「あ、ああ。そういえば身体にはなんともないか?」
サリスは焦りからメイドさんがいったことを忘れていたのだがマリアの一言で思い出した。
「ええ、なんともないですよ。それより大きな声を出さないでください。この子が起きてしまうでしょう。」
サリスはマリアの指摘に急いで黙ったのだが、もう手遅れだったのかマリアに抱かれている子供は静かにまぶたを開いていった──
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