勇帝の誓い(前編)

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 飛燕からもたらされた情報。それは宇宙の片隅で着々と準備が進められてきた、ある計画の存在である。  計画の首謀者の名は、ハザード=シャドーレイス。宇宙のあらゆる星間犯罪者を束ねるとまで言われた、犯罪組織”ハザード”の首領である。  その計画の詳細こそ不明だが、運び込まれる資材や行き交う人員の数は相当なものであり、その規模は星間連合に属する、多くの惑星を巻き込むことになるだろうと予測された。  活動範囲を連合の全域に広げざるを得ない勇者機兵隊は、その事態に対し、導入可能な全ての戦力を投入することを決意する。  自立型の隠密機兵、飛燕。  ティアラ=ウィリアム操る槍雲機兵、ランティス。  神条正人操る剣王機兵、キングブレイダー。  アークライト=ラージスが調整を急ぐ超重機兵、ゼノンゲイザー。  いずれも最前線で活躍する精鋭たちだ。そしてそれを率いるのは、自立型の機兵でありながら勇者機兵隊隊長を務める、最強の存在。  すなわち、勇帝機兵ルーンカイザーであった。  後に地球を舞台に引き起こされる戦い、”カオスガーデン事件”より遡ること4年。  これは隊員全ての心に、様々な教訓と共に刻まれることになる、勇帝機兵最後の戦いの記録である。
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