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ブーンは優秀だ。どんな依頼でも引き受け必ず最高の結果を残す。一見簡単そうだが仕事が仕事だ。任務中負傷、ターゲットの逃亡、最悪死。
組織を裏切ってまで逃げ出したものもいる。……大半は始末されているが。
ブーンと同期の者は数年前こそ何百といたがいまは十人いるかいないか。
そしてそのなかで最もブーンは優秀なのだ。
だからショボンは彼女の無茶苦茶な行動にも目をつむっていた。
しかし、それにも限度があった。
彼は遠回しに言っているのだ。
次問題を起こしたら、もう庇わないと。
ブーンが自由なのはショボンがいるから。ならショボンがそれをやめるならどうなるか?彼女は組織から然るべき罰則を受けるだろう。
(;^ω^)
それがわかっているからこそ、彼女は黙っているしかないのだ。彼女は元から逆らえなかったのだ。気まずい空気辺りを覆い尽くす。以前ショボンは冷めた目で見ている。
(´・ω・`)「……すまないがブーン、席を外してくれ」
(;^ω^)「お?」
(´・ω・`)「邪魔だ」
(;^ω^)「うっ……うぅ」
彼はこれ以上の会話は無意味と判断したのだろう。もう彼女の話を聞く素振りも見せない。
仕方なく、彼女は覚束ない足で部屋を出るのだった。
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