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部屋を壊せるなら直すことも可能なんじゃないのかとダメ元で頼んでみたが、意外となんとかなるものだ。
「ルラルラルーラ!」
意味不明の呪文を唱えたかと思うと、俺が一回瞬きをしている間に壁は見事に元通りになっていた。
まるで夢みたいだ…。
え、夢?
寝起きなコトもあり、これは本当に夢なのではないかという疑問を抱いた俺は、マンガやアニメよろしく自分のほおをつねろうと、
思ったが、おもむろに少女のほおをつねった。
「いたたたた!!何するのラ!?」
じだばたもがいて即座に俺の腕を振り払う少女。
やわらけぇ……。張りのある大福みたいだ……。
言うまでもないことだと思うが、別に俺は幼女をいじめて性的興奮を得ようとして少女に手をかけたわけではない。
ただ、少女のほおをつねることで、少女の温かさを感じてその存在を確かめ、かつ少女の存在が現実であることを理解することで俺もまた現実のなかにいるということがわかるという、まさに一石二鳥の方策をとっただけだ。
我ながら非常に合理的である。
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