1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
タイトル…「ノック」
最近、僕は、精神的にまいっており、その日の夜も、なかなか、寝付けずにいた。
【…こん、こん、こん】
半分、眠りにつき始めた頃だった。
突然のノックの音に、意識は呼び戻された。
【…こん、こん、こん】
無意識的に、携帯画面で時間を見た。…22時41分。
僕ー「何?…誰?」
…
…
…
…
…
僕ー「どうしたん?」
僕は、そう言いながら、部屋のドアを開けた。
…
…
…
僕ー「…?あれ、誰もいねぇ、空耳やったんかな?」
階段を降りていく足音も聞こえなかった。
しかし、確実に、ノックの音は聞こえた、耳の奥にこびりついていた。
そして、あの時間22時41分。
…
気になりながらも、意識は薄れていった。
………
いつの間にか、眠りに就いていたらしい。
携帯画面の時間は、7時13分。
部屋を出て、階段を降りながら、思い出した、昨日のあのノックの音。
俺ー「おはよう。ねぇ、昨日の夜の22時40分くらいかな、…ノックとかした?」
母ー「…? いや、上に上がったのは、22時過ぎて、すぐくらいよ。ノックもしてないし。」
寒気を覚えた。じゃあ、あの時、ドアの向こうに居たの、誰なんだ…?
僕ー「え?時間、…、…22時くらい?」
頭の中は、すでに混乱していた。
「うん、寝たのだって、時計、見た時、22時20分前やったよ。」
…
…
…
…
…
…
「あっ。…俺、思い出した。」
血の気がひいていくのが、分かった。
ドアの向こうに居たのって、直感だが、あれは男だ。
もちろん、父ではない。
そう、思い出してしまった、ドアの隙間が、開いていた事。
その時、見たモノは…
…
…
…
…
………こっちを覗く目。
最初のコメントを投稿しよう!