お笑い好きな召喚士の話

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じゃじゃーん、と懐から一巻きの羊皮紙を取り出し、ドラゴンくんの目の前で広げる。 「題して、『オルガの中心で愛を叫べ』!!」 「ネタが古い!」 「初日の出の訪れと共に、オルガ大陸の中心でネフィリム陛下への愛を叫ぶだけという実にシンプルで金のかからない企画だ!」 「なんで初日の出なんだよ」 「どうせやるなら特別な時にやりたい!」 「ああそうかよ……」 「という訳で、この企画に参加して頂くべく、今から将軍様方にアポ取りに行こう! つーかもぎ取る許可させる! さあ、ネクロス城に帰るよっ!」 「はあ!?」 私の命令に、ドラゴンくんは素っ頓狂な声をあげた。 「おまえ、この戦場はどうすんだよ? 撃破数一位になればそのネフィリム陛下に誉められるとか言ってたじゃねえか」 「正直、スタートダッシュ半日遅れたのと無課金プレイな私では無理だから諦めた」 「メタ発言すんな!!」 そんなこんなで、とにかく私達はネクロス城に帰還した。
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