終りの始まり

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その日(正確には翌日)の夜中 ・ ・ ・ 「………ん?」 不意に目を覚ます拓 「……騒がしいな…なんだろ?」 外に出ると SPW財団の社員が 慌ただしく動いている 「………今は…夜中の四時 いや、四時は朝方か?」 素朴な疑問を思いながら 裸足のまま外に駆け出す 「…ジョースターさんが…った!? 本当か!?…者は二名と… ディ……回収完…」 SPW財団の声が聞こえるが 車の中から聞こえて来る声なので あまり良く聞こえない 少しの時間がたったら サイレンらしい音が聞こえてきた 「この音は…救急車?」 救急車らしい車が 近くに止まった 誰かが降りてきた 承太郎さんだ ジョースターさんに ポルナレフさんもだ ポルナレフさんに限っては 犬を大切そうに抱き抱えている (名前は柏原に教えてもらった) アレ?…他の人が出てこない 遠くから見てると 一つタンカが出てきた ジョースターさん達も付き添う 「ご家族への連絡は…? …そうですか…… 傷跡は……縫合しますか… わかりました……」 SPW財団の社員が ジョースターさんと話し タンカを此方に運んでくる 悪い予感がした 俺は一瞬、躊躇った後 タンカに向かい走り出した。 「!?、あのガキは…!」 「不味いッ! 止まるんじゃ!」 ジョースターさんが 進路上に立ち塞がる 「!…どいてっ!!」 ドンッ! 「!?」 「なッ!この力はッ…!」 幽波紋を出し ジョースターさんを横に吹き飛ばし タンカを覗く 「…ッ!! …………花京院…さ…ん…」 俺は硬直した 今、目の前に 自分が一番会いたかった人が居る だがそれは動かない。 目を瞑り ただ眠ったように見えるが ピクリともうごかない。 胸部に直径20cm程の 致命傷といえる穴をあけているが 血は既に止まっており 血痕は綺麗に拭かれていた。 触れると石の用に冷たく 筋肉は固まっていた。 呼んでも、さすっても動かない その時、俺は初めて人が 【死んだ】 と言う意味を、理解し 家族の死を理解した。 そして 両親が死んでから 今、俺は初めて 声を出し、号泣した。
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