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「だから、
とある条件をつける事によって、
またこの家と職を取り戻せたんだ!」
え…?
条件…??
「何の条件ですか?」
何故か嫌な気がする。
聞かない方がいいような。
バンクスの表情が
それを物語っていた。
「一年以内にお前を見習い魔法使いから
魔法使いにすることだ!」
……は?
「えっと。
どういう意味…?」
「言った通りだ。
魔法協会も認めている落ちこぼれのお前を、
一年で魔法使いにするっつってんだ!」
「いっ……一年!!!!!!!」
俺は、
これでもかと言うぐらいの、大きな声を出した。
それほど驚いたのだ。
そもそも
魔法使いとは、
魔法協会で働いている者の事を言って、
魔法協会に入るには、
入社試験を受けなければならない。
その試験は、
どこの魔法協会でも相当難しいらしい。
まあ、
アイシャぐらいなら
普通の魔法協会なら
楽勝だろうが…。
俺は魔法すら使えない
一般市民と同じだ。
ただ魔法使いを目指しているだけの人間なのだ。
そんな俺が、
たった一年で試験に受かる訳がない。
「ああ。その通りだ!」
バンクスは
俺の心を読み、
はっきりと言った。
「だから、
頑張んなきゃいけねーんだ!
ハルト!
最後のチャンスだからな!」
「はい!
………ん?
最後……。」
今、
聞きたくない言葉が聞こえたんだけど。
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