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始発電車が走りだして、まだまもない地下鉄の改札口。
地下とはいえ、十二月の明け方はさすがに冷える。
僕は数時間前までは、元部下の君を気遣う元上司だった。
それが、今は女を待つ男になっている。
まもなく目の前の改札を通り抜けて来る君は、女になっているのだろうか。
想像もしていなかったこの流れに戸惑いながらも、僕は君を受け止めたいと覚悟している。
僕で君の中にある深い闇が埋められるなら、僕はどうなってもいいと。
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