第一章

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数時間前、いや前日の夜。僕は三年振りに君と会うことになった。 鬱病で体調を崩し、会社を長期休暇していた君と会って話をするためだ。 閉じこもったいた君を無理やり引っ張り出そうと誘ったのだが、君は一つ返事で応じてくれた。 会って君に何かできる訳じゃない。 ただ、話を聞いてあげることだけかもしれない。 頑張れとか、我慢しろとかなんて野暮なことを言うつもりは毛頭ない。 気晴らしに時間を過ごすことができればいいと思っていた。
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