黄金の姫君

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「君はコントロール出来るの?」 「おおかたね。修行中だけど、多分大丈夫よ」 「君と一緒なら、城の外へ行けるというわけだね」 メテリアーナは立ち上がった私の手を握った。 そして、おもむろに恥ずかしそうに口を開く。 「ねぇ、さっき私があなたの頬にしたのが何か分かる?」 私が首を横に振ると、メテリアーナは少しがっかりした顔をした。 「キスよ。あのキスはお礼のキス。 そしてこれはー……」 メテリアーナは背伸びをして、私の唇に自分の唇を合わせた。 「約束のキスよ。また私とあなたが会えるって約束。 唇同士のキスは、特別なんだからね!」 メテリアーナは私の手を解いて、西の塔の階段に足を踏み入れた。 「そろそろ帰らなくちゃいけないの。 次に会いに来た時は、水の国を案内するわ」 「……楽しみにしてる」 メテリアーナが笑った。 「イムナス。私、あなたの事がすきみたい!」 言きると駆け足で階段を上って行き、メテリアーナの姿が見えなくなった時、西の塔の扉が自動的に閉められた。
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