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あいつは、いつも一緒に帰るために俺の学校に迎えに来る。
…迎えに来られるのはあまり好きじゃない。
つーか嫌い。
男が女を迎えに行くなら、わかるけど…その反対はないよなと思ってる。
でも、時間も合わないし雨遊の方が早く学校が終わる。
…それに…今年は受験だから放課後に勉強会というものがある。
「はぁーーっ」
ため息をつかずにはいられない。
「澪…???あの、どうかしたの?」
俺の様子を見て心配そうに伺っている。
「いや、なんでもない。」
勉強と恋愛。
両立出来るのだろうか?
勉強は得意な方だとは自分では思っている。
逆に恋愛は不得意だ。
どちらかだけが上手くいくのは駄目で、
でも、どちらかを犠牲にしていかなければいけない時、俺はどうしたらいいんだろ…
それに…………
「えいっ!!!!」
グサッ
変な雨遊の掛け声とともに、いきなり眉間に指が刺さった。
ソフトタッチじゃない。
勢いよく眉間に刺さった。
「………何?」
地味に痛いんだけど………。
「ごっごめ、ん!これはわざとじゃなくて…ん?わざとなのかな???んー……………。よし!わざとやりました!!!!!」
何が、よし!なんだろうか?
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