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僅かな離別さえ、彼女は寂しがった。 常に僕に寄り添い、離れなかった。 だからトイレの中まで付いてきた。 僕が用をたすところを、頬杖をついて見ていた。 「恥ずかしいから見るなよ」 僕は言った。 だがそんな僕の態度が楽しいようで、彼女はますます観察する始末だった。 だから僕も見た。 彼女が便座に座り、オシッコをするところを。 今度は彼女が、恥ずかしがる番だった。
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