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静少年が、決意をしていた頃猾衷は、ちかくの林を駈けていた
¨オボエテロアノガキメ、キズガイエタラカナラズクッテヤル!¨
その時だった、猾衷の身体が何かに拘束されたように、動かなくなる。
¨ナンダ?ナゼウゴカナイ!¨
「私の可愛い孫が食べられては困りますから。」
手に弓を構えた男の姿をみて、猾衷は生まれてはじめて狩られる立場になった事を悟った。
「静は私の矢のおかげだと思ったらしいが。」
たしかに少しばかりの気は入れておいた、だが、あそこまで、猾衷にダメージを与える事は出来ない。あそこまで深手を負わせたのは、静の力だ。
「先が楽しみだ。」
何もなかったように、百目鬼遥は、林を後にした。
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