1章 入り口

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――――……………… ―――………… ――…… 二人で歩いていると流架が、 「さっきの担任の先生、かっこよかったなー。」 と言った。 「げっ...あんな人のどこがいいの?流架って変わってるね。」 と私が言ったら、流架は笑顔であの担任の事を話し出した。 「えー、そうかな?割とかっこいいと思うんだけどな、あの先生。たしか黒木 蛍(くろき けい)って言う名前だったよね?うち結構好みだなー。」 と長々と流架は話しはじめた。 「歴史専攻って言ってたな。うち歴史苦手だから今度聞きに行こうかな?」 私は担任の話しなんて上の空だったからあまり聞いてなかったけど、流架って意外にそういうの聞いているんだな。 「えーっと、黒木先生だっけ?初めて会ったのによくそこまで詳しく話せるね。」 私にはそんなこと無理だ。初めて会った人の事をぺらぺらと話すことは。 「遥ちゃんにもいつかわかると思うよ。」 と流架に言われた。
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