1章 入り口

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「遥ちゃん、今日も一緒に帰ろ。」 と言ってきた。 今日は何もないし一緒に帰ろうと思ったが、昨日行った蔵が気になった。多分、流架は行きたくないだろうから私一人で行くことにした。 「ごめん流架ー。今日寄るところがあるから……。」 と言って、私はあの蔵に行くことにした。 10分くらい歩いただろうか、目の前に寺が見えてきた。 やっぱり少し薄暗くなんだか怪しい。また少し歩き蔵に着いた。 蔵には鍵はかかっておらず、その扉を開けた。中は昼間にも関わらず暗く、光があまりなかった。 「うわー、想像以上だな。沢山物がおいてある。」 蔵の中の棚には、なにやら埃を被ってはいるが沢山おいてあった。 その中でなにか光っている物があった。 「なんだろう、これ?」 そう言ってそれを触ろうとした。それは、古びた鏡だった。周りになにか模様が彫ってあり、色は銀色のような色をしていた。 「綺麗な鏡。手の平ぐらいの大きさなのに思ったより軽いし。なんか不思議な鏡。」 そう言った時だった。
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