序章

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いつまでそうして居ただろうか。 身体は雨に濡れ、下着まで浸透している。 「さ、そろそろ帰るね。次は彼岸かな?」 呟いて踵を返す。 その時、頬を伝ったのは雨なのだろうか… 涙が出ていたのなら視界は歪んでいたはずだけれど。 「じゃ、またね。」 振り向く事無く、そう告げた。 もう二度と会うことの出来ない大切な人に向けて――
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