序章
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しばらく歩くと赤いレンガ作りの家が目に入る。 目的地である、おじさんの―― 奈緒のお父さんの自宅だ。 奈緒を失い、それを追うように奥さんを失った彼は―― 今も1人で暮らしている。 立ち寄る度に一緒に住まないか? と、声をかけてくれるけれど… ここには思い出が多すぎる。 今の僕には堪えることは出来ないだろう。
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