1人が本棚に入れています
本棚に追加
門をくぐり、インターホンを押す。
馴れたものだ。と逡巡してみるけれど、毎月来ているのだから当たり前。と結論付いた。
家内からドタドタと忙しない足音が聞こえてくる。
「やぁ。いらっしゃい。慎君。」
ガチャリ、と玄関の開く音と共に現れたおじさん。
寝癖の付いた髪、ジャージ姿と情けない格好だった。
「お邪魔します。もしかしてさっき起きました?」
冗談のつもりで言ったのだが……
「恥ずかしいかな…その通りなんだ。すまないね。」
的中だったようだ。
最初のコメントを投稿しよう!