頬を撫でる風(陸上部の恋)

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†先輩Side† そんな事を思っていたのだが・・・ 俺にも後輩が出来た 久しぶりの女子部員らしい まぁ俺も男なので いいとこを見せたくなる訳でちょっといいとこ見せるため走ったら ・・・・学校での新記録を出してしまった訳で 「あの先輩」 「どうしたの 後輩ちゃん」 「あの、もし、もしもですけれど先輩が卒業するまでに先輩の記録抜いたら私、伝えたい事があるんです 聞いてくれますか」 なんだろう 伝えたい事って気になるな 俺は女の子には抜けるわけないとたかをくくり こう返した 「いいよ 俺の記録抜けたらね」 そう言ったら 彼女は満面の笑みでこう言った 「絶対、ぜ~ったい ですよ 嘘ついたら 針千本飲ましますからね~」 そう言って 彼女は走っていった 次の日から部活が終わってからも彼女は走っていた 次の日もそのまた次の日も彼女は一心不乱に走り続けていた 「最近部活終わってからも走ってるね」 「あ、先輩 見てたんですか」 右手に持ったタオルを渡す 「ほどほどにしとかないと風邪ひいちゃうよ?」 そんなことをいってみるが彼女は 「まだまだ走ります」 どうしてそんなに? と聞こうと思ったんだが先に彼女が 「先輩に勝ちたいですから 伝えたい事もありますし」といたずらに笑った そんな笑顔に俺はときめいていたのだろうか? 顔はにやけていたんだろうが 俺は 「頑張れよ」 と陸上部のグランドを走る彼女に呟いていた
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