頬を撫でる風(陸上部の恋)

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そして俺が卒業する前の記録大会 彼女が俺の記録をぬいた 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・はぁ 抜きましたよ 先輩の記録 抜きましたからね」 ・・・やっぱり 女の子の・・・しかも後輩に負けたとなっちゃぁ いくら俺でも いや俺にもプライドというものがある 幸い俺の記録はまだはかっていない 俺は、今までにないぐらい本気ではしった だろう 結果は 後輩の記録を抜いていた 後輩は絶望したような表情をしていた 「はぁ・・・はぁ・・はぁ なぁ、後輩ちゃん 俺も、君に伝えたい事があるんだ」 ぶっきらぼうな返事が帰ってくる 「なんですか」 今にも泣きだしそうなんだが 「俺さ後輩ちゃんが好きだ」 意を決して告白する 「え、そんな 嘘、ですよね」 ひどいな 「嘘じゃこんな事言えないよ?」 「・・・ヒック ・・ヒック」 な、泣かせちまったか いや、なんで 「ず、ずるいですよ 先輩 ・・・ヒック 私が伝えようとしていたのに」 ま、まさか両思いだったとは・・・ 「あ、あの 本当に私でいいんっすか」 「勿論と、言うか後輩ちゃんがいいんだよ」 まるで ブワァと言う効果音が出てきそうな涙の出し方だった でも・・・すごい嬉しそうにまるで夏の太陽のように笑っていた 陸上部の皆+先生にはばれてしまったが 後輩ちゃんとは付き合うことが出来た 数ヶ月後・卒業式 今日で俺も卒業かー 「せ~んぱい」 「うわ どうしたの後輩ちゃん」 「先輩に伝えたい事がありまして」 「伝えたい事」 「はい 先輩 卒業しても走って追いかけますからね」 「あはは 後輩ちゃんは本当にやりそうで怖いなww」 俺は ・・・俺達は幸せです
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